「椿」の絵画や工芸 茨城県天心記念五浦美術館企画展

【椿information】2023-5-11

椿の花はほぼ終わりとなりましたが、椿を題材にした絵画や工芸作品を集めた企画展「椿×名品展 -ふたたび、五浦へ」が、茨城県天心記念五浦美術館(北茨城市大津町)で開催中です。

展示は椿絵のコレクションで知られる、あいおいニッセイ同和損害保険の所蔵品から日本画、洋画、工芸など85点と茨城県近代美術館などの所蔵作品4点を加えた総数89点です。

五浦美術館での「椿絵名作展」は16年ぶりの開催で、今回は椿をテーマにした作品を発表している現代作家・片口直樹の油彩画と、映像作家・横田将士とのコラボレーション作品も展示され、江戸時代から現代までの椿作品が勢ぞろいしているとのことです。

期間:2023年4月29日(土・祝)~6月11日(日)

開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)、月曜日休館

入場料:一般730(630)円

五浦は大小の入り江や磯、断崖絶壁などの波による浸食で形成された地形が続く景勝地です。日本近代における美術指導者として知られる岡倉天心(帝国博物館(現東京国立博物館)理事・美術部長、東京美術学校(現東京芸術大学)の校長)は、1898年に設立した日本美術院をこの地に移しました。日本美術院では、横山大観や菱田春草などが学び、日本画の創作活動をしました。これを記念して1997年に開館したのが茨城県天心記念五浦美術館です。

今回の展示では日本美術院の著名な画家たちの作品も多数並びます。

また五浦は椿の自生地であり、同館主任学芸主事の木内智美氏は、敷地内、道沿いにも数多くの椿を見ることができ、五浦の名の由来となる5つの入江の1つが「椿磯」で、古くから椿が自生していたことがうかがえる、と話しています。

椿の自生する美術のメッカで椿の作品を見、風光明媚な海岸景色を堪能してくる小旅行も良いかもしれません。

参考:

・茨城県天心記念五浦美術館 公式サイト:https://www.tenshin.museum.ibk.ed.jp/index.html

・東京新聞<いづらだより>(17)五浦に咲く椿の名品:https://www.tokyo-np.co.jp/article/248438

・五浦海岸:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E6%B5%A6%E6%B5%B7%E5%B2%B8