椿カレンダー6月「鈴鹿の関」

鈴鹿の関/撮影:高野末男 (大島椿椿のカレンダー2024より)

鈴鹿の関(すずかのせき)

花:濃紅地に白斑が入る八重、小さい筒しべ、花糸淡紅色、中~大輪。花期は4月。葉:楕円、中形、深緑色。樹:立性。来歴:1879年の伊藤「椿花集」に載る、現在市販の本種は紋繻子と区別しにくい。(日本ツバキ・サザンカ名鑑)

椿の特徴を見比べる時、どのような形の咲き方をしているかという「花形(はながた)」が大きな目安になります。

鈴鹿の関は「八重」とある通り八重咲きです。一重咲きのヤブツバキと比べて花弁の枚数が多いことが分ります。

花型は花弁の枚数や雄しべの現れ方などによっていくつかのパターンに分類されます。それぞれのパターンの特徴と名称が分ると、同じ様に見ていた花も少しづつ区別ができるようになります。

代表的には以下のような花形があります。

一重咲き(ひとえざき)

八重咲き(やえざき)

唐子咲き(からこざき)

牡丹咲き(ぼたんざき)

獅子咲き(ししざき)

二段咲き(にだんざき)

千重咲き(せんえざき)

図は「色分け花図鑑 椿」桐野秋豊 より引用

引用・参考:

大島椿椿のカレンダー2024

日本ツバキ・サザンカ名鑑,日本ツバキ協会編,誠文堂新光社,1998

色分け花図鑑 椿,桐野秋豊,学研,2005

日本椿集,津山尚、二口善雄,平凡社,1975年

現代椿集,日本ツバキ協会,講談社,1972

最新椿百科,横山茂編集、野口慎一ほか,淡交社,2022