椿の専門図書館の開設・運営(大島椿)

概要

椿油専門メーカー大島椿グループの創業95周年記念事業として、椿に関する資料を重点的に集めた専門図書館の開設を企画。一般の利用者も実際に資料を手に取って閲覧できる開架式図書館として開館しました。継続して図書館の運営を行っています。

意義

椿文化に寄与する施設の設立・運営を通じて、大島椿グループの「椿守カンパニー」という企業ブランドを中長期的に支援します。

具体的な業務

  • 椿に関する専門図書館事業の企画、図書館規定・配架ルール等の作成、運営マニュアル、利用の手引き等資料作成
  • 収蔵資料の収集、全資料のデータベース化、NDC(日本十進分類法)による分類、資料の清掃・カバーリング
  • 開館準備(図書館利用カードの作成、各種資料作成など)
  • 開館式(2022年10月7日金曜日)の企画、コーディネート、当日の司会
  • 図書館利用対応、司書業務など

【大島椿椿図書館はどんな図書館?】

大島椿椿図書館は、大島椿株式会社社内にある民間の図書館です。椿に特化して資料を収集しています。特徴は以下の通りです。

1.園芸、植物、歴史、芸術など様々な分野において、国内外の椿について書かれた、あるいは椿をテーマに表現された書籍・雑誌・DVDなどを網羅的に収蔵している。

2.一般に利用が解放されている開架式図書館で、来館者が実際に手に取って活用できる。

3.多様な収集物に対応するため、資料は日本の図書館の分類である「日本十進分法(NDC)」を基本とした独自の方法で分類し書架に並べられている。

開館時の収蔵資料は約800文献(約1200点)、うち約670文献が閲覧可能です。これらの資料は大島椿株式会社が購入した以外にも、椿図書館に賛同した方々から数多くの貴重な資料が寄贈されました。

【イベント】

開館式 2022年10月7日

大島椿椿図書館
大島椿椿図書館20221007_1
大島椿椿図書館20221007開館

富山県中央植物園の桐野秋豊展

【椿information】2022-10-12

現在、富山県中央植物園では「桐野秋豊ツバキ資料展 八尾が生んだツバキ研究家」展が行われています。10月2日(日)に特別展に合わせて行われたフォーラムに参加しました。

桐野秋豊氏は著名なツバキ研究家で、半世紀にわたってツバキ研究一筋に打ち込んできた方です。一般社団法人日本ツバキ協会会長、いのくち椿館(富山県南砺市)名誉会長、などを歴任されました。

桐野先生は富山県八尾町の出身で、教員時代にユキツバキがきっかけでツバキ研究に没頭します。安達流創業者の故安達潮花氏に請われて教師を辞めて東京・安達流椿研究所主任研究員に、その後、横浜の(社)こどもの国・椿の森担当主任として勤務。多くの書籍や研究成果を著し、その元となった資料とツバキの木を残して2015年に亡くなりました。

富山県中央植物園は、これら研究記録である 31冊の「桐野ノート」を始め、2万点を超える写真など、半世紀にわたる研究活動の膨大な資料をデジタル化、さらに園内に自宅のツバキ243種類391本を桐野ツバキコレクションとして移植した事を機に、今回の特別展が開催されたのです。

特別展1は9月9日から10月19日まで開催、資料を中心に展示とフォーラムでした。

フォーラムでは、富山県中央植物園主任の志内利明氏がツバキの植栽と資料のデジタル化プロジェクトをいかに成功させたかをユーモアを交えて話し、一般社団法人日本ツバキ協会箱田直紀会長は研究者としての桐野先生の活躍や日本ツバキ協会における実績を紹介しました。威光を讃えると共に、桐野先生のお人柄を伝えるお話でした。

座談会では桐野先生のご家族を交えて、生前を知る方々によるエピソードが紹介され、会場はかつての教え子なども集まり、懐かしくも和やかなひと時となりました。

2023年3月17日(金)~29日(水)には「桐野ツバキコレクション展2」が開催、植栽されたツバキが花を咲かせる姿が見られるでしょう。

※写真は許可を得て撮影しています

※詳細は公式Instagram

https://instagram.com/botanicgardenstoyama_official?igshid=YmMyMTA2M2Y

公式サイト

https://www.bgtym.org/news/6589/

参考文献:

いのくち椿館 原種ツバキ図鑑,桐野秋豊,いのくち椿館,2013

北陸中日新聞, 中日新聞北陸本社,2022年9月10日

椿油専門メーカー大島椿が椿の専門図書館を開館

【椿information】2022-10-7

椿油専門メーカー大島椿グループは、創業95周年記念事業として大島椿株式会社本社内に開館しました。開館式は2022年10月7日(金)13:30より本社にて行われました。コロナ対策のため、来賓と代表取締役岡田一郎社長、大島椿椿図書館木全典子館長(兼司会)は本社乙女椿ルームにて、他の取締役と社員はZOOMでの参加となりました。

開館式

開館式は、岡田社長の挨拶で始まりました。

来賓は、椿に関わる世界で活躍する著名な方々にお集まりいただき、それぞれの皆様がお言葉を述べられました。あいおいニッセイ同和損害保険株式会社・アンペルギャラリー 反町光太郎様からは、来賓を代表して祝辞をいただきました。また欠席の国際ツバキ協会地域理事柄戸正様より、開館のメッセージが届き、司会が代読しました。

ご来賓の方々
一般社団法人日本ツバキ協会会長、いのくち椿館名誉館長 箱田直紀様
一般社団法人日本ツバキ協会副会長・学術担当、伊予つばき協会会長 山口聰様
一般社団法人日本ツバキ協会 町田支部事務局長 伊藤哲郎様
元コーベ・カメリア・ソサエティ会長 森田章介様
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社・アンペルギャラリー 反町光太郎様

その後、大島椿椿図書館開館について大島椿株式会社顧問で椿図書館館長兼司書の木全より説明。

締めくくりは一般社団法人日本ツバキ協会箱田直紀会長による記念講演が行われ、ツバキ属植物の概論、日本における椿文化などが、わかりやすく説明されました。

式典は和やかな雰囲気のうちに終了し、開会式の後には椿図書館内覧会が行われ、椿の書架の前で椿談議が交わされました。

どんな図書館?

大島椿椿図書館の特徴は、園芸、植物、歴史、芸術など様々な分野において、国内外の椿について書かれた、あるいは椿をテーマに表現された書籍・雑誌・DVDなどを網羅的に収蔵していることと、来館者が実際に手に取って活用できる開架式図書館であることです。多様な収集物に対応するため、資料は日本の図書館の分類である「日本十進分法(NDC)」を基本とした独自の方法で分類し書架に並べられています。

現在収蔵資料は約800文献(約1200点)、うち約670文献が閲覧可能です。これらの資料は大島椿株式会社が購入した以外にも、椿図書館に賛同した方々から数多くの貴重な資料が寄贈されました。